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花粉症

花粉症

花粉症とはスギ花粉やヒノキ花粉に代表される季節性の花粉によって引き起こされる、鼻炎や目の症状をまとめて花粉症と呼びます。

くしゃみや鼻汁、目のかゆみや長引く鼻閉などが主な症状です。

2019年の鼻アレルギーの全国調査では、国民の49.2%がスギ花粉症を持っていると報告され、花粉症による労働力低下により一日当たりの経済損失は2215億円にもおよぶと言われています。

また、2019年の調査では5~9歳の花粉症が2008年と比較して増加していることも指摘されています。花粉症は全体に増加傾向があり、さらに低年齢の花粉症も増加していることが分かってきました。

花粉症を引き起こす花粉は数十種類以上知られています。大別すると樹木花粉(スギ、ヒノキ、シラカバ、ハンノキなど)、草本花粉(イネ科、キク科、ブタクサなど)などです。

スギの花粉症が最も多く、代表的ではありますが、関東以西ではヒノキ花粉がスギ花粉よりも多く飛散する地域もあり、逆に北海道・函館より北や沖縄ではスギ花粉は認めません。

花粉がどのくらいの距離まで飛散するかは花粉の種類によって大きく異なり、スギでは数十キロメートル以上の飛散があるとされていますが、カモガヤ、ヨモギなどの草本花粉は数十メートル、せいぜい飛んでも数百メートルといわれています。

花粉はそれぞれの樹木や草本により飛散する時期が異なります、そのためそれぞれの草木の花粉症によって症状が出てくる時期が異なってきます。

一般的にこの地方ではスギ花粉は2月の後半から4月の後半まで飛散すると言われていますが、その年の降水条件や、温かさ、風向きなどの気象条件によって花粉の飛散開始日や花粉の飛散数、飛散時期は大きく変化するようです。

花粉症の症状はくしゃみ、鼻水、目のかゆみ、鼻づまりなど、その他にも、頭痛、疲労感、咳、喉の痛み、皮膚のかゆみなどの症状が現れることがあります。
鼻の症状なら花粉症の初期は、くしゃみや水のような鼻汁、目のかゆみが出現し、花粉症の後半の症状は鼻閉やねばりつくような鼻汁が主となることが多いように思われます。

花粉症の治療は大きく4つになります

A)予防・生活面の対処

花粉症は、原因となる花粉が鼻に侵入してこなければ症状は起きませんから、治療の第1歩は原因花粉と接触しないことです。そのためには、花粉飛散情報を利用して外出を控えたり、窓の開閉の工夫をして花粉曝露を避ける、マスクや眼鏡を利用して侵入する花粉の量を減少させる、職場、学校、自宅の中に花粉を持ち込まない、帰宅後は手洗い、顔面の洗浄、着替えをするなどの対策が重要です。

B)薬物療法

完全に花粉曝露をシャットアウトするのは困難です。たとえマスクをしても呼吸や会話に伴ってマスクのスキマや目から花粉は侵入してきます。また、いったん花粉症の症状が起きてしまうと、少ない量の花粉でもひどい症状が出てしまうと言われています。
そういったときに症状を和らげるのは薬物療法です。
くしゃみや鼻汁には抗ヒスタミン薬を、鼻閉にはロイコトルエン拮抗薬を、花粉症の過敏な免疫反応や炎症反応を強力に抑制したいときはステロイドの鼻噴霧薬を、目の症状には点眼薬と、症状の程度と患者様の治したい症状や生活環境に応じてお薬を提案させていただきます。また、症状によって漢方薬を提案することもあります。
また、内服薬や点鼻薬などを使用しても症状の改善が難しい患者様もいらっしゃいます、そのような重症の花粉症の患者様には当院では抗IgE抗体療法も行っています。
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C)特異的免疫療法(減感作療法・舌下免疫療法)

花粉症について体質を改善する治療はないかと質問を受けることが多いのですが、特的免疫療法(以前は減感作療法と呼んでいました)を行うことで体質改善をはかることが可能です。
この治療はスギ花粉に体を慣らしてしまい花粉症の症状を大幅に軽減することが可能です。
「アレルギーの原因物質(アレルゲン)を体の中に毎日少しずつとりこみ、体をアレルゲンに慣れさせていく」治療法で、以前から皮下注射の方法で一部の医療機関で行われていたものです。
スギとハウスダストについては2014年から舌下免疫療法という、アレルゲンエキスが入った液体や錠剤を舌の裏に含ませる治療が保険で行えるようになりました。
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D)手術療法

特に鼻づまりが強い場合は内服薬による治療は限界があります。この場合、手術治療は有効な選択肢です。鼻の中がどのような状態になっているかをCTなどで調べ、鼻中隔弯曲が高度な場合は鼻中隔矯正術、下鼻甲介という鼻の中にある粘膜の「庇(ひさし)」のようなものが慢性的な炎症により分厚く肥厚してしまっている場合にはその下鼻甲介のサイズを小さくする粘膜下下鼻甲介骨切除術、こういった手術で空気の通り道を拡げることができます。こういった治療が必要となるときは、手術が可能な病院を紹介させていただきます。

 

 

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